まあ！先生、開発者の方々がよく「Git」や「GitHub」を使っていると耳にいたしますけれど……それは一体どういうものなのですの？

良い質問ですね。Gitはソースコードの「バージョン管理システム」のひとつで、そしてGitHubはそのGitをベースにした共同開発のためのプラットフォームです。
まずは歴史を知ると理解が深まりますよ。

📝 解説：Git誕生の背景

• 2005年、Git誕生

  • Linuxカーネルの開発者たちは、それまで商用のバージョン管理システム「BitKeeper」を利用していました。
  • ところがライセンス問題でBitKeeperが使えなくなり、開発チームは大きな危機に直面します。
  • そこでLinuxの生みの親「リーナス・トーバルズ氏」が中心となり、わずか数週間で新しい分散型バージョン管理システムを開発しました。それが Git です。

• Gitの特徴

  1. 分散型：各開発者が自分のPCに完全な履歴を持ち、ネットワークに依存せず作業できる。
  2. 高速：大規模なLinux開発に耐えられるよう、とてもスピーディ。
  3. 信頼性：変更の履歴を暗号学的に守り、改ざんが難しい。

つまりGitは、Linux開発のための「救世主」のような存在として生まれたのですわね✨
でも、Gitだけでは個人のパソコンにしか履歴がないのでしょう？ それでは共同作業は難しそうですわ。

お嬢様、鋭いご指摘です。そこで登場するのが GitHub なのです。

📝 解説：GitHubの登場と役割

• 2008年、GitHub登場
  • Gitをインターネット上で便利に使えるサービスとしてスタート。
  • コードのホスティング、レビュー、共同編集をスムーズに行えるようにしました。
• GitHubが変えたこと
  1. リモートリポジトリ：インターネット上にコードの「中央拠点」を置き、チーム全員がアクセス可能。
  2. Pull Request文化：コードを変更する際に「提案」として送り、他の人がレビューしてから反映。
  3. ソーシャル機能：スターを付けたりフォークしたり、SNSのように開発が広がる。
• 現在のGitHub
  • 世界中の開発者が利用する最大級の共同開発プラットフォーム。
  • Microsoft傘下に入り、AI支援（Copilotなど）も進化中。
  • オープンソースから企業開発まで幅広く利用される「開発のインフラ」となっています。

まあ！GitHubはまるで「開発者の社交場」のようですわね🌸
世界中の方々が同じ場所でアイデアを磨き合っているなんて、素敵ですこと！

まさにその通りです。お嬢様。Gitが個々人の作業を守るなら、GitHubはそれをつなげる「広場」のような存在です。

📝 まとめ

本日学んだポイントを整理しましょう。

• Gitは2005年にリーナス氏が作った分散型バージョン管理システム。
• 速くて安全、個人PCに全履歴を持てる仕組み。
• 2008年に登場したGitHubが、共同開発やオープンソースを一気に広げた。
• 今やGitHubは開発者にとっての「集いの場」「共同作業の拠点」として不可欠。

わたくし、GitとGitHubの歴史を知って、ずいぶんと身近に感じられるようになりましたわ😊

良い理解です。次回は実際に「Gitの基本コマンド」に触れながら、バージョン管理の流れを学んでいきましょう。

歴史を操る力｜第2回 Gitのバージョン管理とは？